涼感を求めて

白い巨塔(違)


今日の放課後、友人のTと一緒にぜんざいを食べに行った。Tとは中一のとき同じクラス、苗字が同じで出席番号が前後していたこともあって仲良くさせてもらっていた。結局同じクラスになったのはその一回だけ、加えて部活も別々で中二以降私たちが接触する機会は少なかったが、これを腐れ縁と言うのだろうか。高三になった今も友人関係(らしきものだと自分では思っている)は続いている。ありがたいものである。
さてそのTと私は中三の頃ある約束をした。「千日のぜんざいを食べに行こう」。何かのきっかけで互いが千日のぜんざいファンであることを知り、夏になったら食べに行こう、そう約束したのだ。だが結局中三の夏も高一の夏も、高二の夏も達成できずにいた。
先週、たまたまトイレで出くわしたTが「ねえ○○ちゃん、千日に行こうって約束覚えてる?あれ、どうする??・・夏休み中に行こうよ〜」と提案してきた。Tがまだその約束を覚えていてくれたことに嬉しく感じ好意的に応える。そうだよもう3年以上たってるよ、早く行かなきゃ一生行けないよーと。そして終業式のあとに食べるぜんざいは格別じゃないのということで今日の日取りになった。


「千日」は沖縄でも有数の、ぜんざいの老舗である。パウダースノーと形容される氷、程よい甘さの金時、そして何よりあのサイズに魅了される人は多い。実際私たち女子高生も魅了された二人だ。タクシーで15分(ぜんざいを求めてタクシー移動するってどんな神経なんだろうと今更ながら思えてきた)、6年ぶりに訪れる千日の店内は観光客と思しき人々で一杯だった。

二人揃って千日の定番・ミルクぜんざいをオーダーする。変わらない店内を見回しつつ、談笑しながら出来上がりを待つ。そうこうするうちに10分ほどして呼ばれた(ここはセルフサービスである)。
いざ目の前にすると、その存在感の大きさにただ圧倒するのみ。とにかく大きい。画像を見て頂けるとお分かりだろうが、ケータイと比較対象すれば一目瞭然だ。というか一人で食べられるんだろうか
だがそれは杞憂に終わった。横に座っていた、一つのぜんざいを分け合っていた三人組♂を尻目に二人とも完食してしまったのだから(笑)意外に食べれるものだ。しかしあの三人組には笑えた。いちごミルクぜんざいを、大の男三人が分け合って食べるのだから。年上の男性に言うのもなんだが、可愛いなと思ってしまった。


今度Tと一緒に来るのはいつだろう。これが最初で最後じゃなければいいけど。そんなことを思いつつしばし涼感に浸っていた。