ビボーロク

併用している立場からコメントを。

私見ですがZ会は硬派という印象を受けます。決してゼミが軟派というわけではありませんが…
例えばテキストと共に送付される月刊情報誌。Z会は至ってシンプルな作りです。表紙以外はほとんど全てが2色刷り。学習特集、入試特集、大学特集など色んな企画モノがあるんですが、特に「不合格体験記」などは本当にためになります。連載モノも素晴らしく、小論文や面接のネタになりそうな良質なものばかり。一方ゼミのそれは視覚効果を狙っているのか、写真をふんだんに取り入れており、カラフルで見やすい誌面です。が、記事の面ではZ会に先を越されている(ような気がします)。どちらも大差ないと言われればそうかもしれません…好き嫌いがはっきり別れるでしょうが、私はZ会のほうが好きです。

毎月送られてくるテキストも情報誌の流れを汲んだ、両極端なつくりです。
Z会はある程度理解している人を主眼に置いているのか、解説を見ると突き放しているなあという感じを受けます。最も易しいコースでも教科書の章末レベルの問題が例題として出てくることもあるので侮れません。その点ゼミは親切で、忘れがちな基礎部分(定理・公式など)の注釈がふんだんにあります。
総合すると応用力をつけたいのならZ会で、基礎的な学力充実を目指すならゼミと言ったところでしょうか。難関大を志望しているのであればZ会を勧めますし、苦手科目の克服、はたまたセンター試験レベルでよいならゼミを勧めます。もちろん、ゼミにも難関大受験に対応したコースはあるのですが、蓄積された伝統・ノウハウを考えるとZ会だと思います。
ただゼミには「情報レポート」や「ゼミレポーター質問サービス」、「合格判定模試」といった嬉しいサービスがあることも事実、その辺の付加価値も考慮されることを勧めます。Z会はその辺のサポートが手薄なので。
ちなみに、私は得意かつ二次試験で課される英語・センター試験対策はZ会を、苦手な数学はゼミを利用しています。(「情報レポート」があったこともゼミに決めた理由です)
せっかく高いお金を払うのですから、有効に利用したいものですよね。周囲のひとに実物を見せてもらって検討するのもよいかと思います。




私事で恐縮ですが…
かつては私も「塾や通信教育に散財するくらいなら!」そう思い、色んな参考書に手を染めていました。それこそ月に6000円ほど使ったりして。しかし今現在振り返ってみると、人気・定評のある参考書を選び、手に入れることによって得る、ある種の安心感に満足していただけだったと思います。実際、上手く日常学習や受験勉強に取り入れることのできた参考書はほんの一握りで、その他は本棚の飾りになっています。
通信教育の良さは、やはりモチベーションが維持できる点にあるのではないでしょうか。自分にあったコースさえ選ぶことができれば、手間隙かからず楽です。毎月毎月新たな問題が送られてくることで新鮮な気持ちになれますし、問題提出→添削・指導を受ける→復習、この学習サイクルを確立できます(できなかったら地獄ですがw)。参考書だと、解答・添削・復習このスパンを全て一人でやり遂げなければならず、ややもするとだらける可能性もあります。私自身学習サイクルを確立することができたのは、思い切って通信教育に切り替えたからだと思っています。
Z会は成績優秀者を冊子に掲載してやる気を奮起させたり、ゼミは専用サイトで受講生同士集まって切磋琢磨できる場を設けていたりと、どちらもモチベーションの維持向上策には必死です。
このモチベーションの"メンテナンス代"が高いか安いかは、各々の状況次第だと思います。