少子化から考えた相互扶助のかたち

私はNHKが大好きだ。
信憑性・公共性に優れ、有益な情報を提供してくれるのは、情報過多を生きる私達にとってとても貴重な存在だ。正確さに欠けた民放に比べ、少々遅くとも正確さを追求するNHKの姿勢には頭が下がります。民放の、当確表示の早いこと!選挙のときなど、肌で実感します。親方日の丸という点を除いても、このような姿勢は評価できるものと思います。民放各社で流れているような下劣な映像がないので安心して見れるし。受信料の不正流用で何かと騒がれる昨今ですが、それでも私は腹の底から応援したいと思ってます。

そんなNHKで、少子化を考えると題し、識者・一般人を交えての意見交換の様子が流れていました。今どきの出生率は1.29らしいですね。これが多いのか少ないのか、私個人では検討もつきませんが、ただこの数字だと少子化を招くというので、やはり少ない(小さい?)のだろう。
医療技術・高齢者福祉が充実していることは、それだけ高齢化社会が確実に到来することを意味する。そう近くない将来に。そんな折に、出生率の低下が同時進行してしまうとどうなるか・・それは究極の高負担を強いることになるだろう。若者にも、働き盛りのサラリーマンやOLにも、高齢者にだって厳しい税負担を強いることになる。両親が古希を迎えるまであと20年とない。推定だが、20年後の財政状況は今よりずっと厳しいものになっているという。わずかな年金収入しかない彼らに、これ以上どう負担してくれと説得すればいいのか。

番組で目立って私の気をひいたのは、結婚に対し消極的な独身女性たちの生活ぶり。
エステを受けて気持ちよさそうに横たわり、週に1回はバーを貸しきり会費制パーティー
「なぜ結婚しないのですか?」
「今は独身だから自分にお金をかけられるけど、家族や子どもを持っちゃったら、こんなこと出来ないでしょう?だったら、結婚しない、子どもを生まないほうがいいなーって」


それってエゴじゃないか・・?
自分さえ良ければいい、勝手満ち溢れた自己中心主義なように見える。今さえ、自分さえ良ければ、それでいいのか・・
もちろん、行政の支援が不足していたり、なかなか子どもが出来にくい不妊体質だったりと、不可抗力な理由は仕方ないとしても、「自分に投資できないから」という理由だけで?
いざ自分が高齢者に、介護を受ける立場に回ったらどうするのだろう。むかし、子どもを生まない女性は税金泥棒だ云々の失言をしたお役人がいたが、全く分からないわけではない。数々の生活保障に支えられてこその日本人、誰一人として税その他の保障なしでは生きていけない。私は、顔も名前も知らない誰かが納めた税金、優しさ、思いやりによって私たちは生かされていると思っている。
もちろん、独身だろうと何だろうと納税さえしていれば文句は言えないし・・子どもを産むことでしか貢献できない・・その考えがナンセンスなのは至極承知だ。
老後の、扶養家族のいないことによる不安や問題は?自分のタネを持つ子がいなくてもいいのか?   そうだホームヘルパーや介護付き終身型老人ホームってのもあるわけだ。タネがいなくとも。身の回りに娯楽は溢れているから人恋しいなんて感じないだろう。


・・・とこう書いているうちに、独身女性のエゴを喚いている私自身のそれも、エゴなのかもしれないと思ってきた。いや、エゴだ。

また、年金未納者の増加が深刻な社会問題となっている今、このままいくと、私がバーちゃんになるころには給付水準も給付条件も、今よりずっと悪化しているはずだ。もしかしたら給付停止か(w  やはり皆助け合いの精神、扶助精神たるものが今、求められているのかもしれない。