難聴

128MBしかないオンボロMP3に、ルナシーを筆頭にX、ミスチルレミオロメンなどなどをギュッと詰め込んでいる私。学校で「Xいいよ!ねえ聴いて!あたしのこと紅って呼んでー!」と精力的に布教活動を行った結果、色んな人が未知との邂逅を求め私のMP3を借りに来る。その中でも自称"RYUICHI(河村隆一)の声質に似ている"男子が度々借りにくるのだが、彼に貸したあとは決まって音量が最大になって返ってくる。以前、そうとは知らず再生してその大音量にびっくりしたことがあった。

ところで、実は私は軽度の難聴だ。何か言っているのは分かるが、何を言っているのか認識できない。正しく聞き取れないのだ。と言っても、ADD疑惑と一緒で、あくまで自分勝手にそうだと決め付けているだけだが。実際、毎年行われる聴力検査では決まって異常なし。そして半年ほど前中耳炎になりかけたとき、耳鼻科へ行き本格的な検査を受けたのだが、そこでも特に異常は見られないという結果だった。正直残念だった。学校検診のような簡素な検査だから異常が認められないんであって、ちゃんとした検査なら異常とはじき出すだろう、そう思っていた。それなのに「異常なし?」。
"あたしは聞き辛くてこんなに歯痒い思いをしているのに、どんなに調べてもあたしの耳は正常値なのか"・・そして私は現代医学に失望した。と言い切るわけではないが、腑に落ちなかった。そしてそれは今も続いている。


(ちなみに母親は難聴と認定されている。軽度を超えて中度くらいだと思う。母親主導でTVを見るときなどは音量が次第に大きくなるし、私よりもはるかに聞き返しや聞き間違いが多い。事実薬も処方されている。気の毒なのは、それが神経に由来する難聴だということ。鼓膜や蝸牛の異常は認められていないという。ここではあまり大っぴらに触れられないが、これまで抱えた数々の心労が原因で聴覚神経に作用したらしい。気丈な女性であるだけにどれだけの心労か伺える。重ねて気の毒なことには、ストレスが原因の突発性難聴だと一旦失われた聴力が回復するのは相当難しく、現状維持するのが精一杯だと言う。やるせない思いで一杯だ。)


そんな、難聴疑惑のかかる私でさえ大きいと感じるほどの大音量なのだから、彼、もといRYUICHIの聴力もまた、怪しまれるものだと思うのだが・・バンドを結成して、ちょくちょくライブを開いている彼ならましてや、大音量に晒される機会は多いはずである。しかし、特に彼に、不自然な聴き返しや聴き間違いは見られない。なぜ・・?

もしかすると、私のそれも神経に作用しているタイプの難聴なんだろうか。と言うか、そう考えると自然である。しかし神経性難聴に陥るほど心労を抱えているはずはないんだけども。